2.鍼灸師として、そして師匠との出会い

学生時代は３年間、昼間は働き、夜は学校の生活を続けて卒業。その後、国家試験に合格して、はれて鍼灸師としてスタートをしました。

鍼灸師として日々働くうちに、今度は自分自身がもっと納得できる治療、そして様々な病気を多く治せるようになるためには偉大な師匠のもとでもっと勉強し、経験を積む必要があると強く感じるようになっていきました。

そんなある日、同じ職場の先生の勧めで「北辰会」という鍼灸学術団体の研修会に参加することがありました。

そこで師匠の藤本蓮風先生と出会うことができたのです。

蓮風先生の鍼や治療に対する熱い思いをお聞きし、この先生こそ私が求めていた先生だと、北辰会関東支部へ入会。

北辰会は藤本蓮風先生をはじめ講師の先生方は多くの病を治している臨床家ばかりで、会が教える理論と治療は一貫性と実践性があり、ますます興味をもつようになっていきました。そして、さらに本格的に学ぶため、師匠のもとであり北辰会の本部がある関西へと翌年、移り住みました。

師匠のもとでの研修や会の勉強会をしながら毎日患者さんを治療していくうちに、
鍼は本当にさまざまな病に効果があることや、病だけでなく人をも救えるということを
肌でひしひしと感じ、東洋医学のすばらしさを実感できるようになりました。

そして今、自分が病気をしたことにとても感謝しています。

病気をしたからこそ、自分の求めていた仕事につき、みなさまに喜んでいただく幸せを感じることができるようになったのです。